産経新聞は一般的に保守系の新聞・メディアとされることが多いが、2022年7月の事件以降、日本が混沌とする中での同紙の記事内容や立ち位置を見ていると、個人的には必ずしもそうとは思えないんですよね。
むしろ、思想的に左寄りな側面も強くなっているのでは?というのが率直な感想だ。
しかし、2024年の年末あたりから産経新聞の姿勢に良い意味で変化が見られるようになった。本記事では、その理由や私の考えについて書いていきたい。
産経新聞は保守新聞じゃない!
産経新聞はもともと保守系の新聞とされ、多くの人がそう認識しているだろう。私自身もそう思っていたし、実家でも長年購読していた。家庭を持ってからもしばらくは産経新聞を取っていたくらい。まぁ途中で購読をやめたけど。
しかし、2022年7月の事件以降、家庭連合(統一教会)に対する批判報道が全メディアで一斉に展開される中で、メディア報道に対する感覚が鋭くなり、各メディアの報道を比較するようになった。
そして、その過程で感じたのは――
「産経新聞って、かなり酷くない?」
しかも、思想的に左寄りとされる毎日新聞や朝日新聞以上に、そう思うことが度々あった。
では、なぜそう感じたのか? その理由を以下に述べていきたい。
他の大手メディアよりも主観的な表現で煽っていたことがあった
特に2022年から2023年にかけて、統一教会に関する報道はどのメディアも一方的に偏った批判的な内容が中心だった。双方の意見を取り上げることなく、反対派の主張ばかりが掲載される報道が目立っていた。
そんな中で、朝日・読売・毎日といった他の大手メディアと産経新聞を比較すると、意外に思う人もいるかもしれないが、産経が最も主観的な表現を交え、批判を煽るような記事を掲載していた場面が何度もあった。
該当記事の保管はしていなかったため、ここで例を挙げることはできないが、それは紛れもない事実だ。
他の大手メディアが内容こそ偏っていながらも比較的淡々とした書きぶりだったのに対し、産経新聞は感情的な言葉や強い形容表現を多用することが一度や二度ではなかった。
実際に複数紙を読み比べてみると、その違いがはっきりとわかるんですよ。
これには本当がっくりだった。
産経新聞だけの爆弾報道もあった
他にも、産経新聞だけが報じた爆弾報道もありました。その代表的なものが2023年2月のこちらの産経報道。既に該当のニュース記事は、ネット上からは削除されているので、該当記事のスクリーンショットを掲載する。

2023年2月16日付けの報道ですが、立憲民主党の山井和則議員が野党の国対ヒアリングで発言したとされるこの内容。「二世は生まれなかった方が良かった」ともとれるトンデモナイ差別発言(優生思想発言とも言われる)だ。この山井議員の差別発言を産経新聞だけが報じた。
さすがにこの内容は家庭連合信徒の中でも相当な大問題になったが、改めて見てもめちゃくちゃ酷いですよね?現職の国会議員がこんなこと言いますか?
家庭連合の教団本部もこれには正式に山井議員に3度抗議文を出している 。
これで産経新聞に対して思うのが、
わざわざ爆弾を投下するなよ。
ということ。
産経側がどういう意図で報じたのかは分からないが、記事では山井議員の発言を否定するような書き方はしていない。つまり、それまでも産経による家庭連合報道の偏った酷さを鑑みると、むしろ悪意でもって(山井発言に賛同するかのように)この報道をしたのでは?と私的には思っている。
「正論」「ポッドキャスト」ではまともな報道もあった
こうした産経新聞の報道姿勢を目の当たりにし、「産経は左翼系の新聞になったのか?」と思うこともあった。そう思ったのが、ここでは書かないが家庭連合関係の記事だけではない。
とは言え、一方では保守的な内容の記事も見られたから、記事を書く人の違いがあるのかもしれないが、新聞社としての方向性が本当バラバラ。一貫性がない。「結局、産経はどこに向かっているんだ?」という疑問ばかりが残る。
ただその一方で、同じ産経系列の「正論」や「産経Podcast(ポッドキャスト)」では、しっかりとしたまともなコンテンツを発信していることもあったから不思議。
とりわけ「月刊「正論」2023年12月号」では、【特集–おかしいぞ!旧統一教会解散手続き】という特集まで組み込まれ、次の3コンテンツが掲載されていた。
●中川晴久×西岡 力/政府のやり方がなぜ問題なのか
●マッシモ・イントロヴィーニェ/日本政府が信教の自由を侵害
●後藤 徹/私は12年5カ月拉致監禁されていた!
さすがに「福田ますみ」氏(全国弁連の闇などを良く暴いている)の寄稿を多く掲載している「月間Hanada」でさえ、一つの号の中に家庭連合側の視点にたったコンテンツを3つも掲載したことは無かったから、これにはビックリだ。
それも月刊正論編集部編集委員の「安藤慶太氏」の存在がかなり大きかったのは間違いないだろう。安藤氏はマスコミや政府の家庭連合叩きを疑問視されていて、いつも正論を言われる方でした。
ただ同じ産経の方であっても、安藤氏は産経新聞の編集部とは部署や立場が違うみたいで、そこは非常に残念だなと思った次第でした。
2024年末頃から産経は変わっているのか!?
しかし、その明らかに偏向化して個人的にも残念に思っていた産経新聞が、2024年末ころから何かしら変わってきたように感じる。 一部記事内容の例を上げておく。
▼鈴木エイト氏敗訴
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牧師や脱会屋による拉致監禁被害者である”後藤徹氏”が、それについて「引きこもり」といった鈴木エイト氏を訴えた裁判で、後藤氏勝訴・鈴木エイト氏敗訴の判決。しかし、ほとんどの大手メディアは都合が悪いのかスルーしたが、産経(あと朝日)は比較的客観的に報じていた。
▼IRFサミットでバンス米副大統領が講演
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IRFサミット2025におけるバンス米副大統領による信教の自由についての講演内容を、大手メディアでは産経新聞だけが報じた。日本でもニュースバリューは普通にあるのにもかかわらず、他のメディアは、IRFサミットが統一教会の関連団体のUPFが重要なパートナーだからか軒並みスルー。産経以外のメディアは本当センスがないとしか言いようがない。
▼ホワイトハウス新部署トップにポーラホワイト牧師
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トランプ大統領が信教の自由を大切にする意図を表した非常に重要な人事だ。トランプ嫌いの日本のメディアは安定のスルーだった。しかし大手メディアでは産経だけは報じた。
▼バノン米元首席戦略官がNHKを名指しで批判
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トランプ大統領の側近が名指しで強くNHKを批判。さすがにメディア側はスルーするか。でも産経は報じましたね。
▼文科省の陳述書捏造
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さてさて、この「文科省の陳述書捏造事件」は世界日報がスクープした報道だが、他メディアにとっても相当なビッグニュースなはずだ。何故か産経以外はスルー。
▼文科省の陳述書捏造再び!双方の主張
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さらに文科省の陳述書捏造事件の続報。あべ文科大臣が定例の会見で「適切に扱った」とごまかしてるが、教団側の主張と合わせて客観的に報道していたのは産経だ。この記事はYahooニュースにも載った。ちなみに、これについては産経以外にも、朝日等一部のメディアも報じた。まずは産経新聞が先駆けて報じたのはGoodJob!だ。
今後の産経新聞には期待する
この記事の前半では、産経新聞に対するネガティブな思いを率直に書いたが、それは期待の裏返しでもあり、だからこそ強い不信感や残念な気持ちがあった。
長年、実家でも産経新聞を購読していたこともあり、そんな産経が左派メディアと同じ主張を展開し、時にはそれ以上に偏った内容を掲載しているのを見て、「こりゃ、もうダメだな」と思ったことも度々あったのは確かだ。
しかしここにきて、産経も少し変化が見られるようになってきた。まだおかしな記事があることは承知しているが、それでも2022年後半〜2024年前半のころに比べると良い意味で違ってきている気はする。
実際、まともな保守系新聞は日本にはほとんど存在せず、せいぜい「世界日報」くらいしか思い当たらない。だからこそ、産経新聞には今後も良識あるメディア運営を続けてもらいたいと期待している。
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