中曽根康弘首相が国会で信教の自由について答弁した内容とその重み

中曽根康弘総理が1987年(昭和62年)7月の臨時国会で共産党議員から統一教会(現・家庭連合)・勝共連合との関係を厳しく問われた時の答弁をご紹介します。憲法で保証された信教の自由を語る上では非常に重要な答弁です

目次

中曽根首相の国会での答弁

中曽根康弘首相が昭和62年の臨時国会で、共産党の藤田正明議員から次のように問われました。

「総理、自民党総裁として、今後、勝共連合ときっぱり手を切ると明言されますか。また、勝共連合などを使って反動勢力がたくらむ国家機密法案再提出はやらないと断言していただきたいのであります。」

その質疑に対して中曽根総理が答弁した内容は次の通りです。

一部団体との関係について、自民党は縁を切れとかなんとか言っておられますが、これは思想と行動の自由に対する重大なる侵犯発言であると私は考えています。共産党の独裁的な政策のあらわれではないかと私は考えています。

こういう思想と行動の自由を侵害するような、こういう憲法違反的発言はぜひ慎んでもらいたいと、こう思うのであります。

特に、今最後に、うそとかペテンとかという非常に品位のない発言をされましたが、こういう神聖な議場でそのような品位のない発言をするということは、共産党の名誉のために惜しむものがあります。

引用:第109回国会 参議院本会議:昭和62年7月10日

一国の総理の言葉は非常に重い。日本の未来がかかっている

2022年7月以降、旧統一教会と自民党議員との関係性を各マスコミが悪いことのように報じるようになりました。統一教会(現家庭連合)は法に違反するような刑事事件を起こしているわけでもなく、献金等のいわゆる被害と言われるもののも近年は大幅に減少しています。宗教団体として問題がないわけではないですが、ほかの宗教でも同じような問題はありますし、現在の法では、個別に民事裁判等で対応していけば良いだけのことです。

しかし国会でも野党からは岸田総理、自民党議員は統一教会との関係性を追求されています(そもそも統一教会との関係性があるとするならば、それは自民党だけではないが)。それも統一教会が全て悪いとの前提になっています。それに対して、ほとんど…と言うかほぼ全ての関係している自民党議員が「憲法で保障された信教の自由」について言及することなく、あやふやな対応に終始しています

日本国憲法第20条の内容

第二十条
①信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
② 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
③ 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

日本国憲法第20条

そして現内閣総理大臣の岸田首相までマスコミや野党による執拗な追求に屈してしまったかのように「旧統一教会との関係は一切持たない」という発言をしてしまいました。

中曽根総理は1987年(昭和62年)の国会で、民主主義国家として、憲法に基づいた見解をハッキリと表明しました

そして日本共産党の議員に対しても、憲法違反になることを聞いてくることのは「独裁的な政策」だと言い、また嘘とかペテンと言った発言をされたことについても、国会では「品位を保つように」と毅然と諭しています。

これこそ与党自民党がとるべき姿勢です

自由が保障された民主主義国家として、30年以上前に答弁された中曽根総理のように毅然と対応するのは当然であり、絶対的に大事な原則です。政府は今一度、国の原則に立ち返り、憲法で保障された信教の自由を守ることを第一に考えていただきたいです

国会の会議録の検索方法

最後に国会の会議録の検索方法をお伝えしておきます。この記事にある中曽根総理の答弁の内容もここから引っ張ってきています。こちらがそのサイトです。

検索の仕方はいろいろありますが、キーワードのところに検索言葉を入れて検索するか、その他分かっている情報を入れて検索します。

この中曽根総理の答弁については、「第109回国会 参議院 本会議 第3号 昭和62年7月10日」になるので、日付や何回目などの情報で検索すれば出てきます。前後の質疑や答弁の内容も含めて見たい場合はこちらでチェックしてみて下さい。

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この記事を書いた人

日本と世界の平和を願う人です。偏向報道にあふれる世の中にあって本当の意味での正しい情報を伝えていきたいと思っています。

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